キャッシングはとても便利である一方で、恐ろしく人を追い込むものでもあります。ときたまテレビで、ギャンブルに溺れ多額の借金を背負ってしまった人が取り上げられたりしますが、あれはテレビの中のことではなく、特に学生など若い世代の人には借金をしてまでギャンブルをする人というのは少なくないのです。

現に私の友人がそうでした。借金はやめておけと何度言っても聞かず、ギャンブルを続けた人物です。キャッシングの、ATMで24時間いつでも借りられるという便利さ、気軽さが、ある人にとっては、マイナスに働くこともあるのです。

その、私の友人は、麻雀やパチンコ、パチスロが大好きで、金があってもなくても店に出かけていくような人でした。もとは友達に連れられ、それ以後、ギャンブルにハマッてしまったようなのですが、彼の仕方はひどくて、アルバイトの給料1ヵ月分を給料日のうちにすってしまったり、家賃を払う金がないからと、手元に残っている金ぜんぶを持って店に出かけていったりするのです。そもそも、家賃を払う金がなくなってしまうのは、ギャンブルで金を使ってしまうからなのですが。

そんな彼はあるとき、キャッシングのカードを作ったと私に自慢してきました。自慢というか、俺でも作れた、みたいな報告だったように思います。しかしそのカードを手にしてからというもの、彼の生活はさらにひどくなったんです。

最高50万円まで利用可能なそのカードに加え、友人は、あといくつかのクレジットカードを作ったようでした。それらのキャッシング枠を総合すれば、ぜんぶで100万円近くは使えるのではないでしょうか。

毎日のようにアルバイトをしているわけでもない(時給は高かったようですが)のに、彼は空いた時間のほとんどすべてをギャンブルに費やし、そして、「もうちょっとで当たりそうだから」「もうちょっと粘れば当たりの濃いゾーンだから」と、ATMに走るようになったのです。

私も、ギャンブルを一切しないというわけではありませんが、一緒に出かけているときに、彼が「俺借りてくるわ」と言ったときには、それを初めて聞いたときには驚愕しましたね。いややめとけ、と私は言いましたけれど、「ちょっとなら大丈夫だって」と彼は言いました。その場は仕方ないので、私がほんの少しだけ、玉を分けてあげたのですが、そのとき私は、こいつは将来まずいことになるかもしれないと本気で思いました。

そして案の定、本当にそのようになってしまったのです。限度額一杯まで借金をした彼は、ついに首が回らなくなって、複数の会社からの取立てが来る中で、払うべきものを払えなくなってしまったのです。これは本人に直接聞いたことですが、「ギャンブルに借金したのは本当に失敗だった」とのことです。

あるときから、彼は大学に来なくなりました。連絡も取れなくなってしまいました。彼と最も親しい人物の証言によれば、すでに学校を辞めているとのことでした。しかし今どこで何をしているのかはわからない、自分も連絡を取ることができない、とのことです。心配は心配でしたけれど、みんな口々に言っていたのは、あいつはギャンブルに溺れすぎたんだ、ということでした。そこには少なからず、自業自得だというニュアンスが含まれていたと思います。

まったく、その通りです。同情しないわけではありませんけれども、やはり、お金を借りるというのは、いわば最終手段であって、返すアテがあること、計画的に返していくという強い意志を持って返済にあたること、それができる人、じゃないと、私の友人のようになりかねないと思います。ちなみにその友人とは、最近、再会しました。サークルの同窓会に彼が来ていたのです。話題はもっぱら、彼がそのあとどうしていたのか、ということでしたよ。彼の実家は農家で、借金を親に肩代わりしてもらい、そのかわりに、家業を継ぐことを誓って、今は農業に勤しんでいるとのことでした。

私は、それをめでたしめでたし、良かったなどとは思えませんでした。だって彼は、学生時代に、俺はこういう会社に入って、こういうことをしたいと明確な目標を語ったいたのですから。そういうところでは立派な男だったのです。それがギャンブルにハマッて、借金をし始めたことで、すべてが狂ってしまったんですね。

農業が悪いとは決して言いませんけれども、しかし、彼が自分の夢を失ってしまったこと、それを追い続けることができなくなってしまったことは、彼の自業自得であるとはいえ、事実です。

キャッシングは、便利で気軽に使えるという点で、とても重宝します。ギャンブルに使ったことはありませんが、私も、その他の、急遽お金が必要になったときなどにお世話になったことはあります。

その感覚といったらすごいんですよ。注文したらすぐに料理が出てくるような感じ、あらかじめ口座に預けてあったお金を何気なく引き出しているような感じ。貸してといえば、一万円札が何枚も、たったの数秒で出てくるのですから。とても便利ではありますが、初めて使ったとき私は、怖いなと思いました。私の友人のこともありましたし、これだけお金を簡単に貸してもらえると、金銭感覚が狂ってしまうように感じられたからです。

みなさんも、便利だからといって、そのキャッシングの魔性に惑わされてしまわないように気をつけてくださいね。借金は、一歩間違えば、本当に、その人の人生を変えてしまうものでありますから。

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